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【賃貸物件の管理】~基礎編 ④~

2024/04/30(火) 23:18

賃貸物件の管理 基礎編④

【建物設備の保守点検】

第4回目は、設備の保守点検業務についてお話しします。
毎回、これは大切な項目だと言うことが多いのですが、設備の保守点検は大切です(;^_^A

というのも、安全性や快適性への影響はもちろん、設備が稼働しないと建物の利用そのものが出来ないとなりかねませんし、法令での点検が義務付けられている項目も多々あります。

建物の年代や規模、用途等に応じて種類や数なども様々ですが、ここでは基本的な設備とその保守点検についてお話しします。

■電気設備点検
受変電設備、配線、分電盤、非常用発電設備などを、電気主任技術者を選任して点検してもらう必要があります。
電気が建物にとって重要なことはお判りと思いますが、それ以上目に見えないので、専門家が法令に乗っ取り、しっかりと点検して安全性を確認します。

■昇降機点検
いわいる、エレベーターの点検には2種類あります。
一つ目は、建築基準法第12条の3項に基づく定期検査報告です。1年に1回(特定行政庁の定めによる)、検査者が国土交通大臣が定める基準に適合しているか検査して特定行政庁へ報告する義務があるものです。
二つ目は、保守点検です。これは建築基準法第8条の維持保全に基づくものです。
性能と安全の維持ですね。多くの保守会社は毎月、有人または遠隔操作などで点検し、異常があれば対応しています。
ビルの昇降機保守点検といえばこの二つをまとめて契約して実施してもらうのが一般的です。
また、保守契約のタイプとしてPOG契約とフルメンテナンス契約があります。
簡単に言えば、故障または点検での指摘事項に対して、どこまで費用が含まれているかということになります。日頃の費用を抑えたいか、安心を優先するかというところですが、詳細は奥が深いのでまた別の機会に。

■衛生設備保守点検
これは、給水関係の受水槽、高架水槽、ポンプ類の点検や排水関係の汚水槽、雑排水層や枡、ポンプ類などの清掃や点検を指します。
建物の規模、用途、水槽の大きさなどにより、水道法、ビル管法、建築基準法などで保守点検が定められていますが(法定点検)、飲み水であることと考えると、法律に定められていないものも、しっかりと自主点検、保守を行うべきと考えます。

■空調設備点検
空調機の保守点検は上記の電気、エレベーター、衛生設備などに比べると、若干後回しにされる傾向がありますが、フロン排出抑制法により業務用空調機には簡易点検や規模により定期検査の義務もあります。
また、法定以外でも点検やフィルター清掃や分解洗浄なども、性能の維持、臭いや衛生面、ドレン詰まり、エネルギー効率、機器寿命などへの影響がある為。定期的に行うことをお勧めします。

■消防設備点検
消防設備点検は消防法第17条3の3に定められた法定点検、報告ですので、実施していない建物は少ないですが、稀に未実施や点検回数不足などが見られます。
そして点検後は、指摘事項があれば改修を速やかに実施しましょう。
過去に大きな被害を出した火災では、点検報告の未実施をはじめとする法令違反が多数ありました。
年に2回の点検(総合点検、機器点検)と防火対象物の用途により年に1回または3年に1回の報告となります。


このように設備点検は法令で定められたものも多くある為、専門業者、資格者などに相談の上、依頼された方が良いかと思います。


株式会社首都圏ビルマネジメント
管理部 伊藤隆晴
t-ito@daku.co.jp
 

【賃貸物件の管理】~基礎編 ③~

2024/03/29(金) 20:31

【賃貸物件の管理】 ~基礎編③~

前回は、建物の清掃の中でも特に大切な「日常清掃」に関してお話ししましたが、今回はその他の清掃についてです。
もちろん、これらも大切な項目となります!


余談ですが、清掃って本当に大切です。よく考えてみると人類が清掃に掛けている労力は相当なものがありますね。
家庭の中はもちろん、洗車もしますし、お風呂にはいったり、歯磨きしたりも体の清掃といえば清掃ですし・・・
文化的、衛生的な生活を送る、そして精神衛生的にも労力を掛けても必要なことと改めて思います。


■床面定期清掃
日常清掃と並んでスタンダードな清掃項目です。
こちらも頻度で建物の雰囲気が左右されます。
石やビニールタイル、カーペットなど床面の素材に合わせて作業内容も変わってきます。

作業は人がいない時でないと難しいので、日常清掃とは逆に、稼働日以外、オフィスビルなどでは主に土曜日か日曜日に実施されることが多くなります。

この人がいない時、というのが実は曲者だったりします。良い業者を選ぶこと、気になることを確り伝えることなどが、大切になってきます。

床面定期清掃は機械を使ったり、特殊な洗浄液を使ったりと専門的な知識や技術も必要なお仕事です。信用があるところを選びましょう。



■ガラス清掃
オフィス街ではよく見かけると思いますが、ローブでぶら下がってブランコに乗って作業しているアレです。

自分はめちゃめちゃカッコイイと思います。(自分では絶対にできないので・・・)

とても危険な作業に見えますが、しっかり安全対策をしていますので、作業している方に聞くと、ブランコ作業より、室内からの乗り出しての窓清掃の方が怖いと言っていました。

大型のビルではゴンドラに乗って作業しているところもあります。
もちろん、室内側の清掃もします。

こちらも頻度は大切です。
汚れていると室内から窓を見たときボヤっとした視界になって、気分は下がりますよね。

毎月か2ヶ月1回は作業したいところです。
立地の条件や建物の窓によってはもう少し間隔をあけている場合もあります。




■特別清掃
日常清掃や定期清掃と言われるものは、基本は床面になります。
手の届く範囲でポストを拭いたり手摺を拭いたりしますが、空間の下側がメインになります。


しかし、実際には照明器具や普段は手の届かない上の方も埃は積もってきます。
そこで、年末の大掃除だったり、年間で回数を決めて特別清掃として清掃する場合があります。

また、季節により落ち葉清掃を日常清掃に追加で入れたりすることもあります。

物件に合わせて、必要な清掃を提案してもらえる管理会社や清掃会社が良いですね。


30年、40年たった建物でも見に来たお客様が「えっ!?そんなに経ってるのですか?」と驚かれることがあります。建物オーナーさんの愛情が注がれた物件は確実に違います。

最終的には規模、利用人数、予算などから決まってくるとは思いますが、清掃関係には出来る限り予算は割いた方が良いと、私は思っています。

株式会社首都圏ビルマネジメント
伊藤隆晴
t-ito@daku.co.jp

漏水修繕工事

2024/03/06(水) 11:17

こんにちは。
首都圏ビルマネジメントの田中です。

3月に入りまして、徐々に暖かい日も続くのは嬉しいのですが、花粉症の私としては複雑な気持ちです。。。

さて、先日管理をさせていただいているオーナー様のご自宅の浴室にて雨水による漏電および漏水が発生し、修繕の依頼を受けました。

現地を確認したところ、浴室の天井がガラス張りになっており、壁面の取合い部にシールの剥離があることと、ガラス面の一部に亀裂があることを目視で確認しました。




雨水の侵入の原因はここからの可能性が高いので、浴室の天井廻りのシーリング作業を行いました。




作業箇所は高さもありましたが、なんとか脚立にて作業を行うことができました。

浴室の天井から雨水が進入し、浴室の照明器具が濡れてしまったことにより漏電も起きた様子でしたので、念の為、照明器具の配線に屋内用のジョイントボックスと言われる保護箱を設置しました。

その後、強めの雨が降った際に漏水が起きていないか、伺ったところ漏水は起きていないとのことで無事完了となりました。

漏水についてお困りの方や、何か相談をしたいこと等ございましたらお気軽にお問い合せいただければ幸いです。

株式会社首都圏ビルマネジメント 
管理部 担当 田中
Tel:03-3289-0151
mail:tanaka@daku.co.jp



 

【賃貸物件の管理】~基礎編 ②~

2024/02/29(木) 17:57

前回の基礎編①では、賃貸物件の管理やその項目について概要をお話ししました。
今回はその中でも建物の維持に大切な「日常清掃」に関してお話しします。

長年、建物管理の仕事をしていますが、「管理業務の中で一番大切なものは何か?」と質問されたら、真っ先に「清掃」と答えます。

どんなに新しい建物でも、清掃をしていなければ、数ヶ月で荒れてくることでしょう。いや、数ヶ月も必要なくあっという間かも知れません。人が動く、仕事をする、生活するというのは、思った以上に汚れるものです。

エントランス、エレベーター、エレベーターホール、廊下などの共用部、トイレや給湯室などの水回り、ゴミ庫、室内の床面など日常的に清掃が必要な場所になります。

■日常清掃の頻度による差とは?

では、「日常清掃」はどれくらいの頻度で実施すればいいのか?と聞かれることも多いのですが、私の回答はずばり「稼働日は毎日」です。(オフィスビルでは通常月曜~金曜の週5日ということが多いです。)

清掃をしっかり実施している建物とそうでない建物は、年数が経つにつれ徐々に差が出てきます。
どんな差かというと、「パッと見た目の雰囲気」が違ってきます。
「えっ、そんな抽象的なの?」
と思われるかも知れませんが、そうなのです。
ちょっとしたクスミの長年の積み重ねや清掃員が余裕をもって作業しているか、ギリギリの時間や日数の中で出来る範囲で作業しているかなどで違ってくるものです。

それから日が開くと、汚れたままの時間が長くなります。1日開くだけでも、それ以上にゴミや汚れが目につく時間が長くなります。

そして、それは入居者様、テナント様が快適に過ごせるかどうか、更には大切に長く利用してくれるかどうか、というところに関わってきます。

テナント様から「ここの清掃員さんはいつも綺麗にしてくれいて、とても快適ですよ」
と、お褒めの言葉を頂くと嬉しくなります。

■日常清掃の価値は清掃だけではない?

清掃員さんの仕事は当然、清掃をすることなのですが、実はそこには見えない価値があります。他に管理人さんや設備員さんが常駐するような建物は別ですが、ほとんどの中小の建物では毎日ビルに行くのは清掃員さんだけです。
清掃をしていると様々とところに目が行きますし、昨日と今日の違い、異常などにも気づきます。
私も「水が漏れている」「変な音がする」「不法投棄がある」「ガラスにヒビがはいっている」「照明がつかない」等々清掃員さんからの連絡で、早めに対応できたことが沢山あります。

清掃員さんは設備などの専門家ではありませんが、日々、愛着やプライドを持って仕事をしていると気が付くことが多いものです。そして、「何か異変を感じたら、連絡もらえると有難い」と伝えておくと、殆どの場合連絡がもらえます。(ただし、本業ではないので100%を求めるものではありません。)


その他にも毎日見てくれている人がいるというのは色々なメリットがあります。
管理に掛けられる予算面の制約はありますが、優先順位を上げて考えていただけると良いなと思います。


そして、忘れてはならないのが、清掃員さんに対する感謝の気持ちです。

朝早くから、寒い日も、暑い日も、雨が降っても仕事をしてくれるというのは、有り難いことですね。

次回は、他の清掃関係のお話しを致します。

株式会社首都圏ビルマネジメント
伊藤隆晴
03-3289-0151
t-ito@daku.co.jp

ブログ更新しました!【LED交換工事】

2024/01/25(木) 11:11

こんにちは!
首都圏ビルマネジメントの佐藤です。


今回はLED交換工事をご紹介したいと思います!

LEDが導入され久しいですが、中々導入が進んでいないビルがたくさんあるのが現状です
蛍光灯の照明器具に関して大手メーカーでは生産終了が相次いでいる中で、器具不良等起こしてしまっては部材がなく一部だけ仕方なくLEDを入れるなんてこともしばしば

ただ生産中止しているから導入という訳ではなくいい理由ももちろんあります
既存の蛍光灯照明とLEDを比較すると約3割~4割の消費電力削減ができます
昨今エネルギーの安定供給が不安視される中それに比例し価格が大幅に値上がりしています。ということはオーナー様だけでなく使用しているテナント様の負担が大きくなりますね
その中で今まで通りテナントリーシングを行う上で必要不可欠となってくる条件で比較検討される設備に間違いなく入ってきます。企業は抑えられる経費は抑えたいと考えています。


前置きが長くなりましたが早速工事に取り掛かります!
既存の照明器具です。30年近く経っているので反射板もくすんでしまっています


早速取り外していきましょう!
取り外す際にはケーブルをしっかり絶縁テープで巻き他の線と干渉しないようにしていきます。ブレーカーを落としていない状態でケーブル同士が接触するとショートしてしましブレーカーが落ちてしまいますので要注意です。ですので事前にテナント様へブレーカーを落とす旨の説明はしておきましょう


取り外した後は新しい器具を取り付けるために天井に埋め込んである既存のアンカーボルトを取り出し新しいアンカーボルトを取り付けます。


その後器具を設置、ライトを取り付け完了です


空室での作業は4時間程度で作業は完了しました
入居中のお部屋ですと養生やデスク・棚などがあり作業効率は下がってしまうのでもう少し時間はかかります。

今回工事を実施してテナント様には大変喜んでいただきました部屋全体が明るくなったこと、また実際に電気の使用料金が例年と比べて下がったとお声をいただきました
また空室だったお部屋もすぐに決まりオーナー様には効果を実感していただきました
年々物価も上昇している中でLED器具も例外ではありません。ぜひお早めに交換をご検討下さい

またブログを読んで
そろそろ交換しようと考えていたので見積もりをとってみたい
他にも電気設備の提案してもらえるか聞いてみたい​
などお困りなことがございましたらお気軽に弊社までお問い合わせください!
宜しくお願いいたします!

株式会社首都圏ビルマネジメント 
管理部 担当 佐藤
Tel:03-3289-0151
mail:sato@daku.co.jp



 
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